手帳を使うスケッチは手軽で楽しいけれど、楽しさが高じて、せっかくならスケッチブックも使ってみようかな、と思い始めるときがくるかもしれません。
大きなサイズはともかく、小さなスケッチブックであれば仰々しくもならず、扱いやすいと思います。
とはいえ、スケッチブックのサイズ表記は日頃よく使う紙の規格やサイズとは違うので、わかりにくいものです。
この記事では、スケッチブックのサイズの見方や、小さいスケッチブックといえばどのサイズが該当しそうか、などについて書いてみました。
こんな人に
- 手帳もいいけど、スケッチブックも使ってみたい人
- スケッチブックのサイズの見方を知りたい人
- スケッチブックで小さいサイズはどれなのかを知りたい人
もくじ
スケッチブックの規格とは
スケッチブックのサイズは、「F」という規格で作られています。
わたしたちがよく使う紙にコピー用紙がありますが、それは「A」「B」という規格のため、スケッチブックの規格とは違う、ということになります。
Fは、絵画に使う、紙やキャンバス専用の規格
気になる「F」についてですが、これは絵に用いる紙やキャンバスに使われる、専用の規格を指しています。
人物画(Figure)のFから来ていますが、現状、わたしたちがごく一般的に見かけるスケッチブックはほぼ「F」規格なので、絵画用の専用規格という程度の認識でOKかと思います。
他の規格を見かけることはほぼ無いので、つまり人物画用と限定されているわけでもないと思っていいと。
「SM」というサイズ表記のスケッチブックもありますが、これはサムホールというサイズのこと。号数はありません。
参考:キャンバス のサイズ表記
Fー人物画( Figure )
Pー風景画( Paysage )
Mー海景画( Marin )
Sー正方形(Square)
※キャンバスでは、それぞれのモチーフに合った比率が採用されています。
F規格のサイズの見方
コピー用紙は、A4よりA3が大きく、B5よりB4が大きい、ですよね。
つまり数字が小さいほうが、紙のサイズは大きい、ということです。
しかし、F規格はその反対。数字が大きくなれば、サイズも大きくなります。
たとえば、F0よりF1のほうが大きい。
図に描いてみると、下のような感じです。
スケッチブックで小さいサイズといえば、F0号
日頃は手帳で小さいスケッチを楽しんでいる人が、同じような感覚で使える小さいスケッチブックが欲しいと思ったら?
いちばん小さいサイズはF0号ということになります。
持ち歩きを想定しても、これが最適なサイズだと思います。
実寸でいうと、わたしの手元にあるマルマンのvifArt(ヴィフアール)F0号は、145mm×186mm。
(裏表紙に、そう表記されたシールが貼ってありました。)
対して、マルマンのArt spiralのF0号は、ほんの少し短辺が短いです。
こちらには何も表記がないので、わたしが自分で測った数字ですが、短辺141~142mmくらいでしょうか。
実はスケッチブックのF規格は、同じ号数であっても、実寸まできっちりと同じとは限りません。
2つを重ねてみると、違いがわかります。
もちろん大幅に違うことはありません。同じ号数なら、厳密に同じ寸法ではないけど、だいたい同じ、という感じです。
その他の、小さめスケッチブックのサイズ
ノートや手帳スケッチを楽しんでる人が、違和感なく使えるスケッチブックのサイズは、F0号~F2号くらいまでです。
F0号は、約140mm×約180mm。
これは紙のサイズなので、表紙を含めた本体サイズは、もう少し大きいです。
F1号は、約160mm×約220mm。
F2号は、約190mm×約240mm。
イメージとしては、F2号が、コピー用紙のB5より少し小さいくらいのサイズです。
ちなみに、SM(サムホール)というサイズもあって、それがF2号の少し小さめくらい。
必ず展開されているわけではないけど、メーカーやシリーズによっては作られているサイズです。
SMは1サイズのみで、号数の展開はありません。
実はA判、B判のスケッチブックもあります
ここまで、スケッチブックのF規格について書いてきましたが、実はF規格しか作られていないわけでもありません。ややこしいですね。
コピー用紙と同じ、AやBといった規格のものもあるんですよ。
たとえば、マルマンのスケッチブックの中でいちばん有名だと思われる、図案スケッチブックというシリーズ。下の写真のものですが、これはA判、B判の規格をもとに作られています。
上の写真でいえば、
・小さいほうはB6(品番:S160)
・大きいほうはB5(品番:S410)
と、メーカーサイトでは表記されています。
とはいえ、図案スケッチブックのB5と、コクヨCampusノートB5判を比べてみたら、少しサイズが違いました。図案スケッチブックのほうが短辺が少し短いので、パッと見でも「あれ?ちょっと細長い?」と感じます。
比べてみると、下の写真のような感じ。
ちなみに、アートスパイラルF0号と、図案スケッチB6は、比べた写真が下のものです。
紙の厚みは違いますが、サイズの話だけに言及すれば、F0よりB6の方が小さいスケッチブックとなります。
そしてマルマンのSOHOシリーズ。こちらはB判の規格です。下の写真は、同シリーズのB5サイズ。ノートのB5と同じサイズです。
SOHOシリーズは薄口画用紙なので、水彩絵の具を使うには厳しいですが、落書きや練習用としてはおすすめです。
(個人的には、向いていないことを承知の上で、それでも水彩絵の具を使うことはあります。)
まとめ
スケッチブックは、おもにF規格で作られています。
F規格とは、絵を描く紙やキャンバスに使われる、専用の規格。
大体の大きさは号数で判断できます。とはいえ同じ号数のものであっても、メーカーやシリーズにより若干の違いが見られるため、ミリ単位で厳密に同じ寸法というわけではありません。
号数の数字が大きくなれば、サイズも大きくなります。例えば、F0号よりF1号のほうが、サイズが大きいということになります。
普段はノートや手帳スケッチをしている人なら、F0号~F2号程度までが扱いやすくておすすめ。
中にはA判、B判規格のスケッチブックもあって、B6はF0より小さいですよ。
手帳にスケッチするのは楽しいけれど、たまにはスケッチブックも試してみると、けっこう新鮮です!
気分転換にもなるので、ぜひ使ってみてください。